Category Archives: Cultura popolare

市民が撮るソーシャル・ムービー Reaction Roma

MACRO Factoryに入った途端、見慣れているはずのローマのストリートの風景、スペースに充ちる不穏をも孕む強烈な音響に、街の深層に迷い込んだような気分になった。そう、そこにインスタレーションされているのは、ローマの住民たちの視線が捉えたリアルなローマの風景、そして今現在、街にじわりと漂う空気感と言えるでしょう。人々が自らの周囲の風景をモバイルやカメラを使って撮影したムービーを再編集、5つのカテゴライズでインスタレーションされた、ローマではじめての実験的『ソーシャル・ムービー』、Reaction Roma。その指揮を執った映画監督であり映像作家の Pietro Jonaに話を聞きました(写真はビデオインスタのひとコマ。 Misunderstories から引用)。

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高校生のスロー・インフォメーション:Scomodo No.0

なるほど。マニフェスト紙は、ローマの高校生たちの編集によるこの月刊誌、『Scomodo(厄介な、迷惑な、邪魔な、気難しい)』を、「スロー・フード」ならぬ、「スロー・インフォメーション」と表現している。スピードと軽さとインパクト、玉石混淆でWeb上を濁流となって流れ、巨大な渦になったかと思うと、瞬く間に消え去る無限の情報に、まさに「Webド真ん中世代」にいる高校生の有志たちが「待った」をかけたという現象です。超人気アンチグローバルFumettista(フメッティスタ:コミック作家)、ZeroCalcare(ゼロカルカーレ)デザインの表紙で、No.0がいよいよ登場しました。

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イタリアのテアトロをぶち壊した Simone Carella

シモーネ・カレッラ(写真左から2番目)の芝居をはじめて観たのは2001年、ローマ市営の劇場、テアトロ・インディアで上演された『Peppe er Tosto』でした。これはローマの『ディケンズ』と呼ばれるジョゼッペ・ジョアッキーノ・ベッリのソネットからインスパイアされた芝居で、テアトロと呼ぶにはあまりに大がかりなイベントだった。テアトロ・インディアの敷地全てを街角に見立て、数え切れないほど大勢の役者が縦横無尽に動き回り、あちらこちらで芝居が同時進行する、という度肝を抜かれるダイナミックな演出。今でもその時の光景と、鳥肌が立つような興奮をありありと思い浮かべることができます。

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若き地理学者 Giuseppe Maria Battisti

彼がヒップホップのDJとして活躍していることは以前から知っていましたが、まさかローマの郊外をこれほど丹念に研究し、精密に分析する地理学者に成長していた、とはまったく想像していませんでした。最近街角で見かけないと思ったら、去年から英国で働きはじめたということ。たまたま道で会って立ち話をするうち、大学を卒業して1年経つか経たないにも関わらず、客観的で成熟した視点を持ったこの青年に、おおいに学ぶことがあった。そこで日を改めて、ゆっくり話を聞かせてほしいとお願いしてみました。 Continue reading

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ローマに女性の市長 Virginia Raggi

MoVumento 5 stelle(五つ星運動)が、今回のイタリア統一地方選挙でこれほどの躍進を遂げ、現政権であるPD(民主党)が惨敗するとは、正直、思っていませんでした。まず、19日に行われたローマの決選投票では、市の相談役の経験があるとはいえ、まったく無名の弁護士、ヴィルジニア・ラッジが、PD候補者ロベルト・ジャケッティ32.03%に対し、67.17%という記録的大差の勝利。ローマ市では史上初めての女性、さらに37歳という最年少の市長が生まれることになった。

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修復のマエストロ Maurizio Bonamici

わたしがやってきた頃のローマの街角には、アルティジャーニ(アルチザン)と呼ばれる、昔ながらの骨董の修復工房、鍛冶工房、木工工房があちらこちらに存在し、工房の前を通ると金槌の音や電動ノコギリの音が響く路地に、ニスや油の匂いが漂ってきたものです。そしてその、長年の経験と直感、指の感触で、時を経たオペラ(作品)を蘇らせる職人、何でも修繕してくれる木工職人とボッテガ(工房)の存在が、魅力的で頼もしい、街角の自然でもあった。 Continue reading

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24番ホーム地下 TerminiTV

「知ってるかい? 誰もがこのイタリアの鉄道の中枢、『ローマ・テルミニ』をターミナル、『終着駅』、つまり終着地点を意味する命名だと勘違いしているけれど、それは間違いなんだ。 テルメ・ディ・ディオクレツィアーノの近くだから『テルミニ』という名がついたんだよ。ここは古代ローマ時代、テルマエ(ラテン語)、つまり温泉地域だったんだからね」 マルチメディアスタジオ、テルミニTVのFrancesco Conteは開口一番にそう念を押しました。 Continue reading

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ソーシャルアートゲリラ Carlo Gori

80年代ニューヨークのカウンターカルチャーとしてはじまり、今や世界じゅうに広がった『ストリートアート』、あるいは『グラフィティ』と呼ばれるアートムーブメントは、ここローマ、特に郊外では、まったく普通の街角の風景となっています。どこに行けばどんなグラフィティが観れるか、市がマップを作って新たな観光名所としてプロモーションする、という状況でもあり、ローマには『欧州のストリートアートのセンター』になる、という壮大な野望もあるようです。

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人が暮らす現代美術館: Metropoliz

ローマで『現代美術館は?』と言われて、すぐに思いつくのはフラミニオ地区のMAXXI、そしてテスタッチョ地区のMACROというところですが、実はもうひとつ、プレネスティーナ通り913番地に、土曜日だけ公開されるMAAMーMetropoliz(メトロポリツ)という巨大アートスペースがこっそり存在していることは、一般にはあまり知られていません。しかもそのスペースには、250人余りの人々がアート作品と共生しているのです。 Continue reading

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踊るジプシーと作家Vania Mancini

ジプシーの人々ーここでは、そもそもの彼らの民族の名『ロム(Rom)』と呼ぶことにします。『盗み』『物乞い』というネガティブイメージがあまりに根強く、社会から顧みられることのないロムの人々、子供たちが、これ以上社会から排斥されないよう、地域の学校と協力、ロムと社会の間に接点を見出す活動に 20年近く関わり、 彼らと交流しながらその状況を書き続ける作家ヴァニア・マンチーニに、さまざまな話を聞いてみました。

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