Category Archives: Occupazione

2019欧州選挙と、窮地に陥ったローマの巨大占拠スペースSpin Time Labsを救ったヴァチカン

新しい動きが次々に生まれるローマの重要なカウンターカルチャーシーンのひとつ、Spin Time Labs450人、イタリア人をはじめ18カ国の人々が占拠する、その巨大占拠スペースの電力突然切断され、灯なく、水道も機能しない、という窮地に陥ったのは5月6日のことでした。その後約1週間、幾度となく公開総会や支援イベントが開かれ、主要メディアも続々と報道しましたが、事態は一向に解決することなく、いよいよ緊張した空気が漂った。なにより占拠者の中には病気の人々や、98人の子供たちも含まれているのです。あわや、というその窮状に、天使のごとく、ふわり、と現れたのが『コラード神父』でした。まるでおとぎ話のようですが、その『コラード神父』こそ、フランチェスコ教皇の右腕、クライェウスキー枢機卿( ええ!?)だったのです。(タイトルの巨大建造物がSpin Time Labs占拠スペース) Continue reading

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『鉛の時代』拳銃とパンと薔薇、’77ムーブメントと『赤い旅団』

何回かこのサイトでも書きましたが、イタリアに慣れた頃、最も非常識に思ったのは、日本では1970年まで続いた学生運動以後、すっかり廃れてしまった『占拠』という現象が、あちらこちらで日常茶飯事に起こっていたことでした。荒れ果てたまま置き去りにされた古い劇場や映画館、営業を停止したホテル、広大な工場跡や廃屋となった議員宿舎が、文化スペース住居として、ある日突然有志たちに『非合法』に、しかし堂々と『占拠』され、当然のように普通に機能する。もちろん、『非合法』ですから強制退去の危機と常に背中合わせではありますが、退去になればまた占拠、と人々は『占拠』を諦めない。そしてこの現象のルーツは、武装学生たちが発砲しながら荒れ狂い、『市民戦争』レベルにまで発展した’77のムーブメントにありました。 Continue reading

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機が熟すとき: 『鉛の時代』の幕開け、そして『赤い旅団』誕生の背景

イタリアの70年代、つまり鉛の時代へと遡るうちに底なしの闇に迷い込み、「このまま先に進むことで何かが見えて来るのだろうか」、そして「これらは果たして本当のことだろうか、もし本当なら、こんなことが許されるのか」という不信感が交互に湧き上がり、なかなか踏み込んでいけなかったのが、欧州最大の極左テログループ『赤い旅団』にまつわるエピソードでした。一方で、自分とはまったく関係なさそうな遠い次元の話に思えても、わたしたちの生活そのものが、個人、社会、世界、と多次元のレベルで構築されていて、それを認識するしないに関わらず、実はあらゆる次元を同時に生きている、ということを再確認した次第です。

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人が暮らす現代美術館 : Matropoliz-MAAM それから

このサイトで、以前紹介したローマ郊外の『人が暮らす現代美術館 Metropoliz-MAAM』が5周年を迎えました。開館と同時に国内外のアーティスト、美術批評家やアート通、アート通でない市民、活動家の間で『世界で最もクールな美術館!』と絶賛され、その名声は瞬く間に広まり、遂にはローマ市政のハートをもギュッと掴んだ。『占拠』スペースをアートで埋め尽くすという意表をつくアイデアで、大きなうねりを生み出した「時の人」、文化人類学者、キュレーター、そしてアーティストのGiorgio De Finis(ジョルジョ・デ・フィニス)に話を聞きました。デ・フィニスはMAAMの成功から、ローマの宝石、市営現代美術館MACROの次期ディレクターと目される人物です。 Continue reading

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巡る世界を創る女性アーティスト・デュオ Grossi Maglioni

常に吹き荒れる社会の逆風をものともせず、果敢に、しっかり未来に向かって歩く女性たちを、わたしは殊更に好ましく感じています。日本における、女性たちの個性と自由を阻む社会環境と偏見もさることながら、多少の改善はあるとはいえ、イタリアにおける女性たちを取り巻く社会のあり方もかなり苛酷。幼い子供を育てながら、刻々と流動するインスタレーションをプロジェクト、まさに「現代社会をコンセプチュアルに表現した」ふたりの新進女性アーティスト、Vera Maglioni (ヴェッラ・マリオーニ : 左)、Francesca Grossi (フランチェスカ・グロッシ : 右)のワークショップに参加、話を聞きました。ふたりはフェミニストです。 Continue reading

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スパドリーニ広場の難民の人々と支援団体Baobab

テルミニ駅に続きローマで2番めに大きなティブルティーナ駅。最近改修され、近代的なガラスの建造物となったその駅の、ガランと人通りの少ない東出口にある閑散としたスパドリーニ広場が、ここ数ヶ月間、自発的な市民ボランティア難民サポートグループBaobab (バオバブ)の、緊急難民センターとなっていることを新聞各紙も注目。たびたびローマの人々の話題に上ります。難民の人々の亡命、移民のための法的な手続き、心のケア、温かい食事、そしてサッカーの試合まで、そのサポートのきめ細かさと人間味のある対応で、高い評価を受けるバオバブを実際に訪ねてみました(写真はクーパ通りから強制退去させられる以前のバオバブのシンボル的壁画)。

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人が暮らす現代美術館: Metropoliz

ローマで『現代美術館は?』と言われて、すぐに思いつくのはフラミニオ地区のMAXXI、そしてテスタッチョ地区のMACROというところですが、実はもうひとつ、プレネスティーナ通り913番地に、土曜日だけ公開されるMAAMーMetropoliz(メトロポリツ)という巨大アートスペースがこっそり存在していることは、一般にはあまり知られていません。しかもそのスペースには、250人余りの人々がアート作品と共生しているのです。 Continue reading

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占拠『鉛の時代』から2015: A Space Odyssey

イタリア人を含める30カ国以上の国籍、130世帯もの家族が占拠している巨大な建造物があることを知ったのは、映画監督パオロ・グラッシーニとの雑談からでした。「大がかりな『占拠』だよ。週末は地下にあるチェントロ・ソチャーレ(反議会政治グループによる占拠文化スペース)で、レゲエだの、テクノだの夜通しパーティをやっていることもある」 Continue reading

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テアトロ・ヴァッレ 役者Mario Migliucci

このサイトの初頭あたりで『占拠』の例として紹介した、イタリアだけでなく海外においても、新しい文化モデルのひとつとして大きな評価を受けたテアトロ・ヴァッレ・オクパート。2014年8月に『占拠』が解消した現在も、メンバーたちは次なるアクションを模索している最中です。 Continue reading

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ローマの夏 Piazzaでチネマ

ローマでは毎年夏になると、あちらこちらの広場や公園でコンサートやチネマ・アペルト(オープンチネマ)が開かれ、そのイベントの数々は夏の風物詩でもあります。しかし去年あたりからローマ市財政危機のせいか、夏イベントもぐんと縮小。残念、と思っていたところ、トラステヴェレの広場で、素敵なチネマのフェスティバルが開催されました。 Continue reading

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