Category Archives: Cultura

『鉛の時代』ローマ’70を変えたニコリーニ

現在のローマの文化の有り様を語るとき、レナート・ニコリーニは絶対に無視してはならない存在であり、今でもさまざまな場所で、そのが語られます。その後のローマのアンダーグラウンド文化のみならずメインカルチャーの有り様をも決定づけることとなったEstate Romana(ローマの夏)の発案者、そして総指揮をとったレナート・ニコリーニ氏と、晩年仕事をしていたG・ラバンダ氏に、その人柄の魅力、当時のローマを語っていただきました。 Continue reading

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Sacro Gra Ⅰ 聖なるローマ環状線

2013年のヴェネチア、ビエンナーレで金獅子賞を獲得した、「Sacro Gra」。詩的で、映像コンセプトも登場人物も練りに練られたジャンフランコ・ロージ監督のドキュメンタリーが、ベルナルド・ベルトルッチを審査委員長とした、第70回ビエンナーレでLione d’oroを穫ったことは、感慨深くもありました。 Continue reading

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Public Space:公共の空間を占拠するという意思表示

突然ですが、いきなりOccupazione=占拠の話題からはじめます。われわれ日本人にとって『占拠』は、というと、遠い昔の学生闘争を彷彿とするぐらいで、暴力的で騒がしく、不毛で悲劇的な過去の遺物のようにしか思えません(イタリアにおける『占拠』という現象は、このサイトを作成しはじめた頃のわたしにとって、特異なことのように思え、その現象の背景が鉛の時代の学生運動にあることを知ってはいても、現代にまで脈々と受け継がれていることには衝撃を受けました。しかし、イタリアの近代をリサーチするうちに、その現象が、イタリアらしいヒューマンメンタリティから生まれていることを、やがて理解するに至りますー2023年1月追記)。

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