晴天の霹靂、というのは、まさにこのような出来事を言うのだ、と思います。すでに世界中のメディアで、マリオ・ドラギ政権崩壊の詳細が流れましたから、それ以上の多くを語る必要はないと思われますが、ひとつ気になったのは、その記事の多くで、ポピュリズム政党の『5つ星運動』の離反のみが、主な原因とされていることです。確かに政権崩壊のきっかけとなったのは、上院議会でのDLAiuti(一般家庭や中小企業の、インフレ支援政策)の信任投票を、『5つ星』の議員が棄権(Astenuti)したことでした。しかし6月29日、ルイジ・ディ・マイオ外相が率いる63人ものメンバーが離党。分裂して新しい党を作ることを宣言していたため、もはや『5つ星』は与党最大勢力ではなく、万が一、彼らが野党に回ったとしても、政権は過半数を割ることはなかったのです(タイトル写真はLa congiura dei Pazziーパッツィ家の陰謀、ステファノ・ウッシ1822-1902:個人蔵)。 Continue reading