Category Archives: Cultura

塀の中のオセロ Giancarlo Capozzoli

ローマのレビッビア刑務所を舞台に、イタリア映画の鬼才タヴィアーノ兄弟が撮影したドキュドラマ映画、Cesare deve morire (邦題「塀の中のジュリアス・シーザー」ー2012年ベルリン映画祭金熊賞)では、シェークスピアを演じる受刑者たちの迫真の演技、全編に流れる生命の躍動に圧倒された。レビッビアの受刑者たちが演じる芝居をいつかライブで見てみたい、と強く願い続けるうち、ようやくその機会に遭遇しました。長い時間をかけて準備され、たった1日だけ公演された、受刑者によるシェークスピアの「オセロ」。演出家のGiancarlo Capozzoliに話を聞きます。 Continue reading

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若き地理学者 Giuseppe Maria Battisti

彼がヒップホップのDJとして活躍していることは以前から知っていましたが、まさかローマの郊外をこれほど丹念に研究し、精密に分析する地理学者に成長していた、とはまったく想像していませんでした。最近街角で見かけないと思ったら、去年から英国で働きはじめたということ。たまたま道で会って立ち話をするうち、大学を卒業して1年経つか経たないにも関わらず、客観的で成熟した視点を持ったこの青年に、おおいに学ぶことがあった。そこで日を改めて、ゆっくり話を聞かせてほしいとお願いしてみました。 Continue reading

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変容する画家 Salvatore Pulvilenti

Salvatore Pulvirentiは、彼の描く絵のインパクトもさることながら、その飄々とした風情、柔らかい物腰と常に紳士的な振る舞いに、いつもほっとさせられる画家です。ここ数年、制作を停止、沈黙していたそのサルヴァトーレ・プルヴィレンティの展覧会が、久しぶりにbibliotheで開かれ、展示された作品を観た途端にあっと驚いた。魔術的な色彩が踊るプルヴィレンティ・スタイルからは想像できない、『空』をも感じさせる『墨絵』が壁の一面を覆っていたからです。 Continue reading

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ようこそ、宇宙へ Libreria A. Rotondi

信念と愛情を持って集められた本が並ぶ書店が、わたしは大好きです。選び抜かれた古書、あるいは専門書を扱うちいさい書店の、ショーウインドーに並ぶ本のタイトルを眺めるだけで、今まで知らなかった異次元の世界を垣間見るような気がします。ガラス扉を開いた途端、古いインクと紙の匂い、スペースにひたひたと充ちる本の魂に、ふわりと全身が包みこまれる。これこそ「ローマの書店」と呼びたいLibreria A. Rotondi(リブレリア・A・ロトンディ)を久しぶりに覗いてみました。 Continue reading

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修復のマエストロ Maurizio Bonamici

わたしがやってきた頃のローマの街角には、アルティジャーニ(アルチザン)と呼ばれる、昔ながらの骨董の修復工房、鍛冶工房、木工工房があちらこちらに存在し、工房の前を通ると金槌の音や電動ノコギリの音が響く路地に、ニスや油の匂いが漂ってきたものです。そしてその、長年の経験と直感、指の感触で、時を経たオペラ(作品)を蘇らせる職人、何でも修繕してくれる木工職人とボッテガ(工房)の存在が、魅力的で頼もしい、街角の自然でもあった。 Continue reading

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ピニェートから音楽革命 Fanfulla

前々から、インタビューしたいと思っていたManuにようやくじっくりと話を聞くチャンスに恵まれました。十数年前までは、散歩するのがためらわれるほど、殺伐と荒れた空気が流れる、うらびれた地区だったピニェート。それがあれよあれよという間にローマの若者たちの間で「Fico(cool)!」と話題になる、音楽に溢れた街角になった。しかもピニェートのその動きからローマのインディ・シーンは激変。マヌーはその変貌の背後に、ひそやかに、しかしブリリアントに存在する人物です。 Continue reading

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海は燃えている: Fuocoammare

Sacro GRA 『ローマ環状線、めぐりゆく人生』で、2013年のヴェネチア映画祭、金獅子賞を獲得したジャンフランコ・ロージ監督が、2016年2月、『Fuocoammare : Fire at sea (海は燃えている)』でベルリン映画祭の金熊賞をも獲得。アフリカ、中東からの難民の人々の欧州への架け橋のひとつとなっている地中海の孤島、ランペドゥーサの『現実』を追ったこのドキュメンタリーは、並外れて胸に響く作品と絶賛され、ローマでも多くの感嘆の声が上がっています。 Continue reading

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24番ホーム地下 TerminiTV

「知ってるかい? 誰もがこのイタリアの鉄道の中枢、『ローマ・テルミニ』をターミナル、『終着駅』、つまり終着地点を意味する命名だと勘違いしているけれど、それは間違いなんだ。 テルメ・ディ・ディオクレツィアーノの近くだから『テルミニ』という名がついたんだよ。ここは古代ローマ時代、テルマエ(ラテン語)、つまり温泉地域だったんだからね」 マルチメディアスタジオ、テルミニTVのFrancesco Conteは開口一番にそう念を押しました。 Continue reading

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旅するマルチメディア作家 Filippo Carli

すごい、と感心するような逸話がさまざまある人物ですが、書き始めるとかなり長くなりそうなので、また別の機会にこっそりまとめたいと思っています。なにはともあれ、フィリッポ・カルリは映像、写真、絵画、文章とマルチにこなすアーティスト。あくまで気楽に、どこか真剣味なく、しかし思い切りよく『生き抜く力』を教えてくれる人物です。了解を得て、彼の作品のいくつかを紹介させてもらうことにしました。 Continue reading

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人が暮らす現代美術館: Metropoliz

ローマで『現代美術館は?』と言われて、すぐに思いつくのはフラミニオ地区のMAXXI、そしてテスタッチョ地区のMACROというところですが、実はもうひとつ、プレネスティーナ通り913番地に、土曜日だけ公開されるMAAMーMetropoliz(メトロポリツ)という巨大アートスペースがこっそり存在していることは、一般にはあまり知られていません。しかもそのスペースには、250人余りの人々がアート作品と共生しているのです。 Continue reading

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